用語集 不動産登記
公開日:2026/08/05 更新日:2026/08/05

家屋番号とは?地番との違い・調べ方・付番ルールから不動産調査での活用まで解説

家屋番号の意味、地番・住所との違い、法令上の付番ルール、マンションや未登記建物の扱い、調べ方、不動産営業・担保調査での活用方法まで整理します。

住宅地図と建物資料から家屋番号を確認するイメージ
家屋番号は、土地の地番とは別に建物を特定するため、法務局が建物ごとに付与する番号です

家屋番号とは、法務局が建物ごとに付与する管理番号です。 土地の 地番 に対し、 建物を識別するために使われます。

原則として敷地の地番と同じ番号が付けられますが、 同一敷地に複数の建物がある場合や区分所有建物では、 支号が付くなど、地番と一致しないことがあります。

建物の 登記簿謄本 を取得するには家屋番号が必要です。 所有者調査、相続調査、空き家調査、担保調査の入口となる重要な情報です。

この記事でわかること

  • 家屋番号の意味と必要性
  • 法令上の付番ルールと支号の考え方
  • 地番・住所との違い
  • 家屋番号を調べる4つの方法
  • 未登記建物の見分け方と不動産調査での活用

この記事の読み方

知りたいこと 読むべき箇所
家屋番号の基本を知りたい 第1章「家屋番号はなぜ必要か」
番号の決まり方を知りたい 第2章「付番ルール」
地番・住所との違いを知りたい 第3章「地番との違い」 第4章「住所との違い」
家屋番号を調べたい 第5章「家屋番号の調べ方」
未登記建物を確認したい 第7章「家屋番号がない建物」

家屋番号はなぜ必要なのか

法務局は、不動産を土地と建物に分けて管理しています。 同じ場所にある土地と建物でも、それぞれ別の登記記録が作られます。

このうち、建物の登記記録を特定するために使われるのが家屋番号です。 建物の登記事項証明書を法務局やオンラインで請求する際は、 原則として家屋番号を指定します。

不動産登記法第45条では、登記所が一個の建物ごとに家屋番号を付すことを定めています。

家屋番号の付番ルール

原則:敷地の地番と同じ番号

不動産登記規則第112条第1項では、 家屋番号は地番区域ごとに、建物の敷地の地番と同じ番号で定めるとされています。

例えば、地番「123番4」の土地に建物が1棟だけ建っていれば、 家屋番号も「123番4」になるのが原則です。

支号が付くケース

同一地番の土地に2棟以上の建物がある場合は、 地番へ支号を付けて区別します。

例:地番100番1の土地に建物が2棟ある場合

  • 1棟目:100番1
  • 2棟目:100番1の2

区分所有建物の場合

分譲マンションなどの区分所有建物では、住戸ごとに家屋番号が付与されます。

  • 101号室:1200番の101
  • 202号室:1200番の202

ただし、古いマンションでは部屋番号と支号が一致しない場合があります。

二筆以上にまたがる建物

建物が複数の土地にまたがって建つ場合は、 原則として床面積が大きい側の土地の地番が家屋番号になります。

地番と建物数に応じて家屋番号や支号が付く仕組みを示すイメージ
原則は敷地の地番と同じ番号ですが、複数建物や区分所有では支号を付けて区別します

家屋番号と地番の違い

項目 地番 家屋番号
対象 土地 建物
管理主体 法務局 法務局
登記簿 土地の登記簿 建物の登記簿
付番の基準 土地一筆ごと 原則として敷地の地番と同じ

原則は同じ番号ですが、次の理由で一致しないことがあります。

  • 同一敷地に複数の建物がある
  • 敷地が合筆・分筆された
  • 町名・地番変更があった
  • 建物が複数の土地にまたがっている

家屋番号と住所の違い

項目 住所(住居表示) 家屋番号
目的 郵便配達・住民管理 建物の登記管理
定める主体 市区町村 法務局
表記例 東京都中央区〇〇町1-2-3 100番1

住所から家屋番号を調べるには、 まず住所から地番を特定し、その地番をもとに建物を探すのが基本です。

家屋番号の調べ方

手元の書類で確認する

固定資産税の課税明細書で家屋番号欄が空欄、 または「未登記家屋」となっている場合は、未登記建物の可能性があります。

法務局で確認する

住所や地番を伝えると、対象建物の家屋番号を確認できます。 電話で案内を受けられる場合もあります。

オンラインで確認する

登記情報提供サービスや登記・供託オンライン申請システムでは、 土地の地番から建物を検索できます。

不動産調査システムを利用する

地図上から対象建物を選択し、登記情報を確認できるサービスもあります。 多数の建物を調査する不動産会社や金融機関で利用されています。

権利証・課税明細書・法務局・オンライン検索から家屋番号を調べるイメージ
手元資料、法務局、オンライン検索の順で確認すると、家屋番号を効率的に特定できます

家屋番号は登記簿のどこに記載されているか

家屋番号は、建物の 全部事項証明書 の表題部に記載されます。

項目 内容
所在 建物の所在地を地番で表示
家屋番号 建物を特定する番号
種類 居宅、共同住宅、店舗、倉庫など
構造 木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造など
床面積 各階の面積

所有者は権利部(甲区)、 抵当権 などは権利部(乙区)で確認します。

家屋番号がない建物(未登記建物)

未登記建物には家屋番号がありません。

不動産登記法第47条では、 建物を取得した者に対し、取得日から1か月以内の表題登記申請を義務付けています。

ただし実務では、古い建物、増築部分、農家住宅の附属建物などで、 未登記のまま利用されているケースがあります。

未登記建物で起こる問題

  • 売却時に買主の融資が難しくなる
  • 相続時に建物の存在が把握されず、遺産分割で混乱する
  • 抵当権を設定できない

課税されていても登記済みとは限らない

未登記建物でも固定資産税が課税される場合があります。 課税明細書の家屋番号欄を確認し、登記の有無を分けて判断してください。

現地に建物がある一方で登記資料に家屋番号がない未登記建物の確認イメージ
現地に建物があるのに家屋番号が確認できない場合は、未登記建物の可能性があります

家屋番号だけでは分からないこと

  • 増築・減築・用途変更が現況と一致しているか
  • 所有者や抵当権などの権利関係
  • 建物の劣化や管理状態
  • 土地の面積・接道・用途地域

家屋番号は建物を特定する入口です。 建物の登記簿、土地の登記簿、 公図 地積測量図 、 現地確認を組み合わせて調査します。

不動産営業で家屋番号が重要な理由

所有者調査

アパート、空き家、店舗などの建物所有者を調べる場合、 家屋番号で建物の登記簿を特定し、甲区で所有者を確認します。

相続営業

相続不動産では、土地だけでなく建物の登記も確認する必要があります。 未登記建物が存在する場合、相続財産の全体像を把握しにくくなります。

空き家営業

建物の種類、構造、床面積、所有者を確認し、 売却・活用・管理提案の基礎資料として使います。

金融機関の担保調査

建物を担保へ含める場合は、建物登記の有無を確認します。 未登記建物には抵当権を設定できません。

不動産チェッカー では、地図上から対象建物の所在地、登記情報、所有者情報などを確認できます。

複数物件の登記簿PDFを整理する場合は、 大量のPDFをExcel化する方法 も参考にしてください。

地図上の建物から家屋番号・所有者・登記情報を確認する不動産調査のイメージ
家屋番号を起点に建物の所有者・構造・床面積・担保設定を確認し、営業候補を整理します

家屋番号調査でよくある失敗

地番と家屋番号を混同する

建物を調べたいのに地番を指定し、土地の登記簿だけを取得する失敗です。

住所で検索して見つからない

住居表示と家屋番号は別の番号です。 住所から地番、地番から家屋番号という順で特定します。

土地の登記簿だけで調査を終える

建物の所有者や担保設定は、建物の登記簿で別途確認する必要があります。

マンションの部屋番号をそのまま使う

部屋番号と支号が一致しないマンションもあります。 正確な家屋番号を法務局やオンラインで確認してください。

未登記建物を見落とす

現地に建物があるのに登記情報が見つからない場合は、 課税明細書の確認や土地家屋調査士への相談が必要です。

よくある質問

Q. 家屋番号は誰でも調べられますか?

法務局、登記情報提供サービス、登記・供託オンライン申請システムなどで確認できます。

Q. 地番と家屋番号は必ず同じですか?

原則は同じですが、複数建物、合筆・分筆、地番変更などにより一致しない場合があります。

Q. 家屋番号が分からないと建物の登記簿は取得できませんか?

法務局へ住所や地番を伝えて家屋番号を確認できます。

Q. マンションの家屋番号はどうなりますか?

住戸ごとに付与されます。部屋番号と支号が一致しない場合もあります。

Q. 家屋番号がない建物はありますか?

未登記建物には家屋番号がありません。

Q. 固定資産税の課税明細書で確認できますか?

家屋番号欄で確認できます。空欄や未登記家屋の表示なら、未登記の可能性があります。

まとめ

  • 家屋番号は、法務局が建物ごとに付与する管理番号
  • 原則は敷地の地番と同じ番号
  • 複数建物やマンションでは支号が付く
  • 家屋番号と住居表示は別の番号
  • 権利証・課税明細書・法務局・オンラインで確認できる
  • 未登記建物には家屋番号がない
  • 建物登記の表題部に家屋番号・種類・構造・床面積が記載される
  • 所有者調査・相続調査・空き家調査・担保調査の入口になる

参考・出典

  • 不動産登記法第45条、第47条、第164条
  • 不動産登記規則第112条
  • 不動産登記事務取扱手続準則第79条
  • 地方税法第343条
  • 法務省「登記についてよくある質問」

ご注意ください

本記事は一般的な情報提供を目的としています。 具体的な登記手続きについては、法務局、司法書士、土地家屋調査士などへご確認ください。

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