不動産営業 新規オーナー開拓
公開日:2026/09/14 更新日:2026/09/14

賃貸管理会社のオーナーリストの作り方|新規オーナーを探して管理戸数を増やす方法

管理戸数を増やすために必要なのは、オーナー名を大量に集めることではなく、「自社が管理したい物件」と「その所有者」を継続的に見つけられる仕組みです。 営業エリアの設定から候補物件の抽出、登記上の所有者確認、営業優先順位付けまでを実務の流れに沿って解説します。

30秒でわかる

オーナーリストは「所有者名簿」ではなく、管理受託の営業候補リスト

賃貸管理会社がオーナーリストを作成し新規オーナー開拓を進めるイメージ
管理戸数を増やすためのオーナーリスト作成を、候補物件の発見から所有者確認まで解説します。

結論として、賃貸管理会社のオーナーリストは「所有者を大量に集める」ことから始めるより、「自社が管理受託したい物件」を先に決め、その所有者を確認する順番の方が営業に使いやすくなります。

既存オーナーからの紹介や問い合わせは重要な営業チャネルですが、それだけでは新規開拓件数を営業側でコントロールしにくいという課題があります。そこで、営業エリア内のアパート・マンションを条件から探し、登記上の所有者を確認して、自社独自の新規オーナー候補リストを作る方法が選択肢になります。

この記事でわかること

  • 賃貸管理会社がオーナーリストを作る目的
  • 新規オーナーを探す4つの方法
  • アパート・マンションから所有者リストを作る5ステップ
  • 営業優先順位を付けるために見るべき項目
  • 100棟・1,000棟を扱うときに手作業がボトルネックになる理由
  • 不動産チェッカーを使って候補発見からリスト化まで効率化する方法

賃貸管理会社がオーナーリストを作る目的

オーナーリストを作る目的は、単純に所有者の氏名や住所を大量に収集することではありません。賃貸管理会社にとって重要なのは、管理を受託できる可能性のある建物と、その所有者を継続的に見つけられる営業基盤を作ることです。

管理戸数を増やすには新規オーナー開拓が必要

賃貸管理会社の事業基盤となるのが管理戸数です。既存オーナーから追加物件を受託したり、紹介を受けたりする方法は有効ですが、それだけに依存すると新規開拓件数が紹介元や人脈に左右されやすくなります。

継続的に管理戸数を増やすのであれば、自社の営業エリアにあるアパート・マンションを起点に、まだ接点のないオーナーへアプローチできる仕組みも持っておく必要があります。

紹介・反響待ちだけでは営業対象が限定される

紹介や反響営業は、すでに何らかのニーズが顕在化している相手と接点を持てる点がメリットです。一方、「今月は特定エリアで新規オーナーを50名開拓する」といった目標に対して、必要な営業候補数を自由に増やすことは難しい場合があります。

そこで、「知っているオーナーへ営業する」だけでなく、「管理したい物件からオーナーを探す」という考え方が重要になります。

オーナーリストは「所有者名簿」ではなく営業候補リスト

管理受託営業に使うリストには、所有者情報だけではなく、物件所在地、建物種別、築年数、規模、営業対象にした理由、担当者、接触状況なども必要です。

項目営業で確認する意味
物件所在地自社の管理・営業エリアに合っているか確認する
建物種別アパート・マンションなど自社の得意領域と合うか確認する
築年数修繕・管理改善などの提案仮説を考える
規模・戸数管理受託した場合の事業性や営業優先度を検討する
登記上の所有者営業対象となる所有者を確認する
候補理由なぜこのオーナーへ営業するのかを社内で共有する
営業状況未接触・商談中・再アプローチなどの進捗を管理する

一般的な営業リスト設計については、不動産営業リストの作り方も参考にしてください。

新規オーナーを探す4つの方法

新規オーナー開拓の方法は一つではありません。それぞれメリットと限界があるため、自社の営業方針に合わせて組み合わせるのが現実的です。

既存オーナーから紹介してもらう

既存オーナーから別の不動産オーナーを紹介してもらう方法です。すでに自社の管理品質を理解している顧客からの紹介であれば、初回接点を作りやすい可能性があります。

ただし、紹介件数そのものを営業側でコントロールしにくいため、継続的な新規開拓チャネルとしては件数が安定しにくい点があります。

ポータル・募集物件から探す

賃貸ポータルサイトや募集情報から、自社が管理したい物件候補を探す方法です。募集条件や立地などを確認できる一方、募集情報だけでは登記上の所有者まで分からないケースがあります。

現地調査や地図からアパート・マンションを探す

営業エリアを実際に歩いたり、一般的な地図や航空写真を見たりして候補物件を探す方法です。現地では外観、共用部、募集看板など、データだけでは分からない情報も確認できます。

一方、営業エリアが広かったり、数百棟単位で候補を探したりする場合は、1棟ずつ目視する調査方法では時間がかかります。

不動産データから条件に合う建物を抽出する

もう一つが、不動産データを利用して営業したい物件条件から対象候補を先に絞る方法です。

  • 特定の営業エリア
  • アパート・マンションなどの建物種別
  • 一定以上の築年数
  • 一定の規模・条件を満たす建物

候補物件を先に絞り、その後で所有者や登記情報を確認することで、管理受託の対象になりにくい物件まで調査する作業を減らせます。

賃貸管理会社が地図と不動産データからアパート・マンションの営業候補を探すイメージ
新規オーナー開拓では、所有者名から探すだけでなく、管理したい建物条件から候補を絞る方法があります。

オーナーリストを作る基本手順

新規開拓用のオーナーリストでは、いきなり所有者情報を大量に集めるのではなく、営業条件を設計し、対象物件を絞った後で所有者確認へ進みます。

STEP1 営業エリアを決める

まず、自社が管理受託したいエリアを明確にします。管理拠点から遠すぎる物件を大量にリスト化しても、管理業務そのものの効率が悪くなる可能性があります。

  • 自社店舗から一定距離以内
  • 重点的に管理戸数を増やしたい市区町村
  • 既存管理物件が多いエリア
  • 賃貸需要を見込んで重点営業したいエリア

STEP2 アパート・マンションを抽出する

営業エリア内から、管理対象となり得るアパート・マンションを探します。この段階では所有者より先に、「自社が管理したい建物か」を判断します。

STEP3 築年数・戸数・立地などで候補を絞る

同じ賃貸住宅でも営業優先度は異なります。築年数、建物規模、立地、自社の得意物件タイプなどから、管理受託営業の対象をさらに絞ります。

築年数だけでニーズを断定しない

築年数が進んでいることは、修繕・管理改善などを考える材料にはなりますが、オーナーが管理変更を検討していることを意味しません。データは営業仮説を作る材料として扱います。

STEP4 登記上の所有者を確認する

営業候補となる建物が決まったら、登記情報などから登記上の所有者を確認します。1件だけであれば、法務局や登記情報提供サービスを利用して調査する方法でも対応できます。

所有者調査の基本は、土地・不動産の所有者を調べる方法でも解説しています。

STEP5 Excel等で営業リスト化する

所有者を確認したら、物件情報、候補理由、営業担当、接触状況、次回対応などをまとめ、継続的に更新できる営業リストにします。

賃貸管理会社が物件情報と所有者情報を整理しオーナー営業リストを作成するイメージ
営業リストには、所有者情報だけでなく「なぜ営業対象にしたか」という候補理由も残します。

登記情報を営業利用するときの注意

登記簿等で公開されている氏名・住所等も、個人に関する情報である場合は個人情報に該当します。営業リストとして取得・保管・利用する場合は、利用目的を特定し、自社のプライバシーポリシーや個人情報保護法その他の関係法令に従って適切に取り扱う必要があります。

候補抽出を効率化

アパート・マンションを1棟ずつ探していませんか?

不動産チェッカーなら、地図や物件条件から営業候補を探し、所有者・登記情報の確認までつなげられます。

営業優先順位をつけるには何を見る?

オーナーリストを作った後に重要なのが営業優先順位です。500件の候補があっても、500件すべてに同じ順番・同じ内容で営業する必要はありません。

築年数

築年数は、将来的な修繕、設備更新、募集条件見直しなどの提案仮説を考える一つの情報です。ただし、築年数だけで管理変更ニーズを判断することはできません。

戸数・規模

同じ1件の受託でも、少戸数のアパートと大規模マンションでは管理戸数への影響が異なります。自社の営業体制・管理体制に合わせて優先する物件規模を決めます。

現在の管理状況

現地調査や公開情報から、共用部、募集状況、管理看板、修繕状態などを確認できる場合があります。これらは営業仮説を考える材料になりますが、現在の管理会社との契約状況やオーナーの満足度まで外部情報だけで断定しないよう注意します。

所有者・保有物件

複数不動産を保有するオーナーの場合、一つの物件だけでなく、将来的に複数物件の相談につながる可能性があります。目の前の1棟だけではなく、所有者単位で保有不動産を把握する視点も営業設計では重要です。

登記情報・所有期間等

登記情報から確認できる事実も、営業前の情報整理に利用できます。大切なのは、登記上の事実と、そこから考えた営業仮説を分けることです。

賃貸管理会社が築年数や物件規模などから新規オーナー営業の優先順位を検討するイメージ
候補数を増やすだけでなく、物件条件や営業理由から優先順位を付けることが重要です。

10棟なら手作業でも、100棟・1,000棟では何が大変になる?

オーナー開拓で負担になりやすいのが、候補数が増えたときの調査作業です。10棟程度なら手作業でも対応できても、対象が100棟、1,000棟となれば業務の性質が変わります。

建物を1件ずつ探す

地図や現地調査で1棟ずつ候補を探す方法は、営業エリアが広がるほど探索時間が増えます。

地番・登記を個別確認する

候補ごとに所在地を確認し、必要に応じて地番・家屋番号を調べ、登記情報を取得します。1件では小さな作業でも、数百件になると大きな負担になります。

Excel転記

取得した情報を手入力していると、転記工数だけでなく表記ゆれ、入力漏れ、重複登録なども起こりやすくなります。

重複・担当管理

担当者ごとに別々のExcelを使うと、同じオーナーへ複数人が接触する、最新の進捗が分からないといった問題も起こり得ます。オーナーリストは作成だけでなく、継続的に共有・更新できる仕組みまで設計する必要があります。

不動産チェッカーで新規オーナー候補を探す

株式会社トーラスの「不動産チェッカー」は、不動産データから次の営業候補を探すためのクラウドサービスです。賃貸管理会社の新規オーナー開拓でも、所有者名が分かっている状態からではなく、営業したい物件を探すところから調査を始めることができます。

地図・条件から建物候補を抽出

地図を起点に営業エリアの不動産を確認し、築年数などの条件を使って候補を絞ります。先に物件条件で候補を限定することで、対象にならない建物まで所有者調査する作業を減らせます。

登記上の所有者を確認

候補となる物件について、所有者や権利関係などの登記情報を確認できます。「建物を探す」と「所有者を調べる」を別々の作業にせず、一連の営業候補調査として進められます。

Excel出力・タグ・メモで営業管理

確認した候補はExcelへ出力できるほか、タグ・メモで整理できます。最優先、現地確認予定、初回接触済み、再アプローチなど、自社の営業フローに合わせた管理が可能です。

管理受託営業へつなげる

不動産データの役割は、オーナーの事情や管理変更意向を断定することではありません。「誰に、どのような仮説を持って営業するか」を整理するための情報として利用し、実際のニーズはオーナーとの対話で確認します。

不動産チェッカーを使って賃貸物件の候補抽出から所有者確認、営業リスト化まで進めるイメージ
候補発見から所有者確認・営業リスト化までを一つの流れにすると、新規オーナー開拓を継続しやすくなります。
新規オーナー開拓

自社の営業エリアで、オーナー候補を探してみませんか?

実際のエリア・建物条件をもとに、候補抽出から所有者・登記情報の確認、営業リスト化までの流れをご案内します。

よくある質問

賃貸管理会社のオーナーリストはどのように作りますか?

営業エリアを決め、管理したいアパート・マンションを物件条件で絞り、その後で登記上の所有者を確認します。所有者情報だけでなく、物件情報・候補理由・営業状況も一緒に管理すると営業に使いやすくなります。

オーナー名簿を購入する方法と、自社で作る方法は何が違いますか?

既成名簿は短期間で件数を確保しやすい一方、自社で作る方法では営業エリア・築年数・物件規模など、自社が実際に管理受託したい条件から候補を設計できます。

築年数が古い物件なら管理変更の可能性が高いですか?

築年数だけでは判断できません。修繕・設備更新・管理改善などの提案仮説を考える材料にはなりますが、実際の管理状況やオーナーの意向は接点を持った後に確認する必要があります。

登記情報を営業リストへ利用してもよいですか?

登記簿等で公開されている氏名・住所等も個人情報に該当する場合があります。取得する場合には利用目的を特定し、自社のプライバシーポリシーや個人情報保護法その他の関係法令に従って適切に取り扱う必要があります。

まとめ|オーナーリストを「買う」だけでなく、自社の管理戦略から作る

賃貸管理会社が管理戸数を増やすためには、新規オーナーとの接点を継続的に作る必要があります。

  1. 営業エリアを決める
  2. 管理受託したいアパート・マンションを探す
  3. 築年数・規模・立地などから候補を絞る
  4. 登記上の所有者を確認する
  5. 候補理由と営業状況を含めてリスト化する

数棟を調べるだけなら手作業でも対応できます。一方、営業エリア全体から毎月数十棟・数百棟の候補を探す場合は、建物探し、所有者調査、転記、営業管理そのものが大きな負担になります。

その場合は、「オーナーリストをどこから買うか」ではなく、「自社が管理したい条件からオーナー候補を継続的に作れるか」という視点で営業方法を設計することが重要です。

個人情報の取り扱いについて

登記簿等により公開されている情報であっても、個人に関する情報である場合は個人情報に該当します。取得・営業利用にあたっては利用目的を特定し、自社の個人情報取扱方針や関係法令に従って適切に運用してください。

新規オーナー開拓を、物件探しから仕組み化。

営業エリアや築年数などの条件から候補を探し、所有者・登記情報の確認、営業リスト化まで一連の流れをご確認いただけます。

管理戸数を増やす新規オーナー候補を探しませんか? 営業エリア・築年数などの条件から候補を抽出できます。
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